トルコ旅日記:猫とご飯と街歩き、そして寿司文化考察
カフェでのちょっとしたハプニング
ホテルにチェックインしようとしたら、まだ部屋の準備ができていなかったので、スタッフの方とおしゃべりをすることに。そこでトルココーヒーを勧められ、「あなたは何をしている人?」と聞かれました。思わず「寿司シェフです」と答えたところ、彼は「じゃあスイーツと一緒に写真を撮ろう!」と盛り上がり、その後ホテルカフェでスイーツをサービスしてくれました。別のスタッフに理由を聞いたら「彼、あなたのことが気に入ったのよ」とのこと。寿司シェフの肩書き、意外なところで役立つものです(笑)。
さらに話をしていて面白かったのは、彼にとって“お寿司”は「ロール」のことだったこと。「どこのお寿司屋で働いているの?」と聞かれたので「東京の鮨川で働いている」と答えると、すぐにスマホで検索し始め、「こんなお寿司は食べたことない!」と写真を指差して驚いていました。彼にとって寿司=ロールという認識らしく、これが海外で一般的なお寿司のイメージなのだと実感しました。
街の猫たち
街を歩いていると、本当にいたるところで猫たちがのんびりしていました。お店の入り口のマットを占領して動かない猫もいれば、港に置かれた小さな猫用の小屋で暮らしている猫も。
壁いっぱいに描かれた巨大な猫のストリートアートにも出会い、街全体が猫と共存しているような雰囲気に癒されました。
お店に入れないよね笑
トルコ料理の満喫
旅の楽しみといえば、やっぱり食事。レストランでは香ばしいケバブのプレートをいただきました。ジューシーなお肉にブルグル、焼きたてのパン、フレッシュなサラダと盛りだくさん。さらに、小皿に盛られたスパイシーな料理やレモンを絞った付け合わせも絶品でした。シンプルながら力強い味わいで、旅のエネルギー補給にぴったりです。
街歩きと印象的な風景
石畳の坂道や古い建物の間から見える空、そして現代的な建物と歴史的な建築が混ざり合う景色。
トルコの街並みはとてもドラマチックでした。青空の下、港に並ぶフェリーやボートを眺めながら、猫たちと同じようにただのんびり過ごす時間も贅沢に感じられました。
トルコと寿司文化の交わり
ここで少し、トルコと寿司の関係についても触れておきたいと思います。寿司はもちろん日本発祥で、江戸時代から現代まで独自の発展を遂げてきました。一方で、トルコには寿司のような「酢飯+生魚」という食文化の直接的な伝統はなく、寿司が本格的に紹介されたのは近年のことです。
ただ、今のトルコでは寿司人気が急上昇しており、特にイスタンブールなど大都市では寿司レストランや日本食レストランが増えてきています。高級ホテルが寿司職人を雇うケースもあり、現地の人々の間で「外国文化を体験したい」というニーズの高まりが背景にあります。面白いのは、多くの人にとって寿司=ロール寿司という認識が強い点です。これはアメリカ経由で広まった寿司文化が、トルコにもそのまま入ってきたことを示しています。
また、現地の寿司レストランは日本から正規輸入した醤油や調味料を扱うことで本格派をアピールする一方、トルコ風の味付けや食材を使った“フュージョン寿司”も人気。海に囲まれ魚食文化が根付いているトルコにとって、寿司は「新しい魚の食べ方」として興味を引いているようです。さらにアニメや日本のポップカルチャーの影響も大きく、若い世代に寿司への憧れが広がっています。
旅を振り返って
旅の一つ一つの出来事が、ちょっとしたサプライズや癒しに満ちていて、改めて「旅は出会いだなぁ」と実感しました。猫に癒され、ケバブに満たされ、そして寿司の話題で現地の人と盛り上がる。寿司が国境を越えて、ちょっとした会話のきっかけになるのが面白いなと思いました。トルコ、やっぱり素敵な場所です。