桜が咲く頃に思い出す、鯛の香りと心の静けさ

皆さん、こんにちは。鮨畑(スシハタケ)です。東京での日々から少し離れて、岐阜の山あいにある神社を訪れました。そこには満開の桜が、静かに、そして力強く咲き誇っていました。

誰にも見られなくても、春はちゃんとそこに咲いていました。

静けさが教えてくれる春の始まり

神社の境内はとても静かで、人の声も、車の音もほとんど聞こえません。風に揺れる桜の花びらだけが、季節の変化をそっと教えてくれました。

そんな空間に立っていると、不思議と心が整っていきます。「春が来たな」と思える瞬間は、華やかさの中ではなく、こうした静けさの中にこそ宿るのかもしれません。

桜とともにやってくる「桜鯛」の季節

桜の季節になると、瀬戸内ではちょうど「桜鯛」が旬を迎えます。産卵前の真鯛は身が引き締まり、脂のりもよく、春の寿司ネタとしてこれ以上ない存在。

皮を湯引きして、軽く塩をあてて昆布締めに。春の香りを閉じ込めた一貫は、お客様の表情をふっと緩ませてくれるんです。まさに、寿司職人にとっても「春を握る」ような時間です。

自然が教えてくれる、食のリズム

農家時代、私は季節のリズムに寄り添って50品目以上の野菜を育てていました。畑の中で風の匂いや土の感触から“次に来る季節”を感じ取る――そんな日々は、今の寿司の仕事にも生きています。

自然の変化に気づけるかどうかが、料理人の感性を決める。この桜のように、見逃されそうな小さな変化を、丁寧に受け止められる職人でありたいと、改めて感じました。

春を味わうという贅沢

桜を眺めながら、旬の鯛を味わう。そこに日本ならではの「贅沢」がある気がします。口に入れた瞬間、ふわっと広がる甘みと香り。目を閉じれば、春の風景がよみがえる――そんな寿司を、届けたい。

鮨畑では、旬の素材に合わせた仕込みや演出も大切にしています。ただ握るだけでなく、「春を感じる体験」そのものを提供したい。それが私の目指す出張鮨です。

東京で春の一貫をお届けします

現在、私は東京・笹塚の「鮨川」で修行を続けながら、東京を中心に出張鮨サービスや寿司握り体験を行っています。海外のお客様との英語でのやりとりも増え、日本の四季と食の魅力を伝える機会が広がっています。

この春、あなたの食卓にも、桜鯛の香りとともに「季節の記憶」をお届けできたら嬉しいです。

東京での出張鮨サービス、握り体験なら鮨畑にお任せください!桜鯛の旬、春の香りを一貫に込めてお届けします。