包丁研ぎと、あの日の出刃包丁の記憶|寿司職人の相棒たち

皆さん、こんにちは。鮨畑です。

年末の包丁研ぎを終えました。これで私(鮨畑)の中の2025年も終わりです。

写真の3本は、私の手先となっていつも助けてくれる相棒たちです。

その中で一番印象深いのが、真ん中にある出刃包丁。この包丁を見ると、ある日のことを思い出します。

「全然だめだね」

今の寿司屋にお世話になって3ヶ月ほど経った頃のことです。

海老や貝類の仕込み、そして最終的な骨抜き、ブラックライトによるアニサキスチェック、魚種によっては皮目を炙ったり、湯通ししたり、立て塩をしたり…そうしたパートをクリアして、やっと魚をさばかせてもらえるようになりました。

ずっと「魚をさばかせてほしい」と願い出ていたので、念願が叶った瞬間でした。

そして魚をさばいた日、ベテランの方に言われた一言。

「全然だめだね。やめてもらえるかな」

ショックでした。でも、44年も生きていれば、同じようなことは幾度となく経験しています。

「3ヶ月だけ待ってください」

私はこう伝えました。

「3ヶ月だけ待ってください。3ヶ月経って使い物にならなければ、好きにしてください」

それから1ヶ月もしないうちに、何も言われなくなりました。

別の方からは「平井さんは頭が良いと思わないから…」とストレートに言われたこともあります。

飲食の現場、特にこの職場は個人主義で動きます。使い物にならなければ、まともに相手にしてもらえない世界です。誤解を招くようですが、話をすればちゃんと返事は返ってきます。ただ、そっけない返事という意味です。

今ではプライベートでも遊びに誘っていただけるようになりました。

第一印象という「武器」

正直に言います。

最初の3ヶ月、めちゃくちゃ辛かったです。いい歳をして、毎日職場に行くのが嫌で嫌で仕方なかった。

でも、どの世界に行っても最初はボコボコに叩かれてきました。よくも悪くも、それに慣れてきたのかもしれません。

私は第一印象がとても良くないタイプで、まず多くの方から嫌われます。これは事実です。

だからこそ私がやることは一つ。課題を一つずつクリアし、同じミスを二度としないこと。

それだけで評価がぐんと上がっていきます。そして、最初に私を嫌っていた人ほど、後から好きになってくれる。愛してくれます(笑)

まるで「ヤンキーが雨の中で子犬を拾う」みたいな逆転現象です。最初の印象が悪すぎる分、後半は結構楽なんです。

悔しさと怒りをエネルギーに

私のモチベーションは「悔しさ」と「怒り」です。

綺麗な言葉じゃないかもしれませんが、これが私を動かす原動力。

さぁ、今年も——いや、死ぬまで新しいことにチャレンジしていきますよ。

皆さんの2026年が、挑戦に満ちた一年になりますように。


鮨畑では、企業イベントやプライベートパーティーでの出張寿司を承っております。「本物の寿司職人の技を間近で」という特別な体験をお届けします。

お問い合わせはこちらから