2.26kgの大穴子との格闘記 ― 左利き職人だけが知る”苦玉”の罠

気仙沼から届いた怪物

皆さん、こんにちは。鮨畑です。

2025年12月19日、気仙沼から1メートル超え、2.26kgの大穴子が届きました。

穴子を見慣れているはずの私(鮨畑)でも、思わず二度見してしまいましたね。普通の穴子と比べると、もう別の生き物です。

「大きい穴子=大味」は本当?

よく「大きい魚は大味」と言われますよね。

でもこの大穴子、脂のノリが半端じゃないんです。気仙沼の穴子は脂がのっていることで知られていますが、このサイズでここまで脂があるとは思いませんでした。

ただし、大きい穴子には避けられない問題があります。です。

普通の穴子なら気にならない骨も、このサイズになると存在感が出てきます。だから、骨抜きで一本一本丁寧に抜いていくんですね。地味な作業ですが、これをサボると口当たりが台無しになってしまいます。

左利き職人の苦悩 ― なぜ私だけ苦玉を潰す?

ここからは、たぶん他では読めない話かなと思います。

私(鮨畑)が穴子を捌き始めた頃、毎回のように苦玉(胆嚢)を潰していました

※穴子の頭より少し下にある緑の球ね。

苦玉を潰すと、苦味が身に移って台無しになります。周りの職人さんは問題なくできているのに、なぜ自分だけ?ずっと悩んでいたんですよね。

で、ある時気づいたんです。

私、左利きなんです。

右利きの職人と左利きの職人では、刃の進む方向が逆になります。でも魚の内臓の位置は同じ。つまり、左利きだと苦玉がある側に向かって刃が進むことになるんですね。

これは私の経験則ですが、左利きの方が穴子を捌くときは、苦玉の位置を意識して、胸びれのすぐ横から刃を深く入れて(苦玉の頭側)、指で刃先を感じるまで安定させることが大事だと感じています。

「口元に持っていって食べてください」

この大穴子、煮穴子に仕上げました。

初めて食べる方は皆さん驚かれます。

身がほろほろと崩れるんです。普通の穴子とは次元が違う柔らかさ。だから、握りとしてお出しするときは1貫サイズの小皿に載せて、こうお伝えしています。

「口元に持っていって食べてください」

普通のお寿司のように箸で持ち上げると崩れてしまうので。それくらい、とろける食感なんですよ。

東京で本格江戸前穴子を味わうなら

この大穴子からは40〜60貫取れました。

鮨川でお出ししたこともあれば、出張寿司でもお出ししたことがあります。毎回入荷するわけではありませんが、もし出会えたらラッキーだと思ってくださいね。

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ご自宅やイベント会場で、本格的な江戸前鮨をお楽しみいただけます。

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